夫婦のセックスレス割合は?推移・年代別データと判断フロー

※公表されている調査の数字で、夫婦・カップルの性の現状を整理した一般的な記事だ。診断や治療、法律相談の代わりにはならねえ。体の不調や関係の深刻な悩みは、医療機関や専門の窓口で相談してくれ。最終確認日:2026年10月。情報の扱い方は編集方針に書いてある。

正直に答えてくれ。最後に夫婦で肌を重ねたのは、いつだ。すぐ思い出せねえなら、お前は「うちだけおかしいんじゃないか」と、一度は考えたことがあるはずだ。

先に数字を見せる。日本家族計画協会の調査では、婚姻関係にある人のうち「この1か月以上セックスがない」人は、2004年に31.9%、2016年には47.2%だった。12年で15.3ポイント増えた計算だ。2020年の調査では、20〜49歳の婚姻関係にある男女で51.9%。もうお前の家だけの話じゃねえ。

ただし、「半分がレスだから安心」と読むのは危ねえ。多いことと、困っていないことは別だからだ。数字を知らずに一人で抱えると、必要以上に自分を責める。数字だけ見て終わると、片方がずっと我慢している状況に気づけねえ。

この記事で分かることは、この6つだ。

  1. 夫婦のセックスレス割合の推移(2004〜2016年・自作の棒グラフ表)
  2. 男女別・年齢階級別の数字(2016年と2020年)
  3. 年代別の早見表(2020年・全体)
  4. 「誘うのは誰か」の偏りと、「合意」の本当の意味
  5. 調査の数字を読むときの一番大事な注意
  6. 二人の現在地を決める判断フロー(Aなら→Bの表)

この記事の要点

  • 婚姻関係にある人の「1か月以上セックスがない」割合は、2004年31.9%→2016年47.2%(日本家族計画協会)
  • 2016年は45〜49歳で、婚姻関係にある男性57.7%・女性53.5%がこの範囲にいた
  • 2020年の調査では、20代で3割台、50代で7〜8割と、年代が上がるほど「ない」が増える
  • 誘うのは男が56.9%、女が4.6%。女性の68.4%は「気乗りしないのに応じることがある」と答えた(2020年)
  • 数字は「珍しくない」ことを示すだけ。決めるのは、二人が今の状態をつらいと感じているかどうかだ
目次

夫婦のレスは12年で15ポイント増えた|自作の推移グラフ

問い:夫婦のセックスレスは、本当に増えているのか。

答え:日本家族計画協会が2004年から2年ごとに実施してきた「男女の生活と意識に関する調査」で、同じ物差しのまま、ほぼ毎回増えている。この調査でいうセックスレスは、婚姻関係(初婚・再婚)にある回答者のうち「この1か月以上セックスが行われていない」人の割合だ。同協会の機関紙(2017年3月号)は、増加に「歯止めがかかっていない」と書いている。

調査年婚姻関係にある人のセックスレス割合前回との差(ポイント)
2004年(第2回)
31.9%
―
2006年(第3回)
34.6%
+2.7
2008年(第4回)
36.5%
+1.9
2010年(第5回)
40.8%
+4.3
2012年(第6回)
41.3%
+0.5
2014年(第7回)
44.6%
+3.3
2016年(第8回)
47.2%
+2.6

2016年を男女別に見ると、男性47.3%、女性47.1%でほぼ同じだった。年齢階級では、45〜49歳で男性57.7%、女性53.5%と高かった。前回の2014年から2.6ポイント増えている。対象は全国の16〜49歳の男女3,000人で、婚姻関係にある人の中での割合だ。付き合っているカップルや独身の人は、この数字に入っていねえ。

この物差しで追えた最後の公表数字は2016年だ。2023年にも後継の調査が行われたが、公式の結果資料まで辿れなかったので、この記事では新しい数字は使わない。

2020年の調査|年代が上がるほど「ない」が増える

別系統の調査もある。日本家族計画協会がジェクス(コンドームメーカー)の依頼で行った「ジャパン・セックス・サーベイ2020」だ。全国の20〜69歳の男女5,029人にインターネットで聞いた。「年数回程度」と「1年以上していない」を足した割合を、日本性科学会の定義に入る範囲として報告している。

年代男性女性
20代
33.6%
33.6%
30代
51.0%
49.5%
40代
57.8%
64.4%
50代
69.3%
79.5%
60代
79.0%
78.0%
全体
61.6%
64.2%

読み方のポイントは2つある。まず、これは結婚の有無を問わない全体の数字で、特定の相手に限らず聞いた設問だ。夫婦の数字ではねえ。次に、働き盛りの30代で、もう男女とも約半数がこの範囲に入っている。2016年調査と見比べるために20〜49歳の婚姻関係に絞ると、51.9%になる。

1年以上していない人に「どれくらい前から」と聞くと、平均は男性8.7年、女性9.6年。60代では男性11.4年、女性12.8年だった。数年単位で止まっている人が多いってことだ。

誘うのは誰か|「合意」という言葉の足元を見ろ

問い:レスの定義にある「カップルの合意」は、本当に二人の合意なのか。

2020年調査には、気になる数字が並んでいる。

質問男性女性
セックスをしたいと思う77.9%41.4%
どちらから求めることが多いか:「自分から」56.9%4.6%
気乗りしないセックスに応じることがある45.0%68.4%

男の8割近くが「したい」と言い、誘うのは男が多数派。女は「自分から」はごくわずかで、7割近くが、気乗りしないときに応じた経験がある。つまり、多くのカップルの「しない」は、男が誘わなくなったか、女が断るようになったかで決まりやすい構図になっている。

たとえば、こんな場面を想像してくれ。夫は断られるのが怖くて誘わなくなった。妻は「誘われないのは、もう女として見られていないからか」と考えている。どちらも「嫌いになった」わけじゃないのに、言葉にしないまま「合意したレス」の形になる。定義上は「合意」でも、二人のどちらかが我慢しているなら、それは満足した合意とは言えねえ。

逆に、誘われて応じ続けて疲れている側もいる。数字上、男性の45.0%も「気乗りしないのに応じる」と答えている。誘う側だけが苦しいわけじゃねえ。

定義は短く押さえればいい|1か月は「目安の線」

定義だけ短く確認しておく。日本性科学会が1994年に示した定義は、「特殊な事情が認められないにも拘わらず、カップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期に亘ることが予想される場合」だ(ジャパン・セックス・サーベイ2020の報告書が紹介)。病気や単身赴任のような特殊な事情は対象外で、性交だけでなく性的な触れ合いも含めて見る。

1か月空いたら病気、という意味じゃねえ。出産直後などの時期も含め、事情が過ぎたあとも続くかどうかが分かれ目になる。

数字を読むときの一番大事な注意|物差しを混ぜるな

2016年の47.2%は「過去1か月」の割合で、2020年の51.9%は「年数回以下」を含む割合だ。だから、「4.7ポイント増えた」と言い切ることはできねえ。ジェクスの2020年調査は、配信73,563人に対して有効回答が5,029人(回答率約7%)のネット調査でもある。目安として使うのはいいが、「正確な実態」と思い込まないでくれ。同じ物差しで時代を追えるのは、2004〜2016年の推移のほうだ。

二人の現在地を決める判断フロー|保存用の表

数字の次は、お前たちの話だ。下の表は、今の状態から次の一手を選ぶための、俺が作った目安だ。診断ではなく、整理の道具だと思って使ってくれ。

今の状態次の一手読む記事・相談先
二人とも今の状態に納得している無理に変えない。1年に1回くらい、気持ちを確認する—
片方だけがつらい/理由を話せていない責めずに話し合う場をつくる切り出し方の手順
痛み、勃起・射精の悩みなど体の症状がある受診を先にする(男は泌尿器科、女は婦人科)EDの基礎知識
産後で時間が空いている産後健診の確認と家事育児の分担から産後のセックスの記事
離婚が頭をよぎっている一人で結論を出さず、法律の仕組みを確認するセックスレスと離婚の記事

どれに当てはまるか分からねえなら、一番上から順に読んでくれ。ほとんどの夫婦は、2行目か3行目のどちらかに引っかかる。

よくある質問

Q1. 夫婦のセックスレスは何割くらいか。

日本家族計画協会の2016年調査では、婚姻関係にある人の47.2%が「1か月以上ない」状態だった。2020年の20〜49歳の婚姻関係の数字は51.9%だが、物差しが違うので単純比較はできねえ。

Q2. 2020年の年代別の数字は、夫婦だけの割合か。

違う。結婚の有無を問わない、全体の数字だ。夫婦に絞った数字は2016年と、20〜49歳に絞った2020年の51.9%だけだ。

Q3. 半分がレスなら、放っておいていいのか。

数字は「珍しくない」を示すだけだ。どちらかがつらいなら、話し合う価値がある。二人とも納得しているなら、無理に変える必要はねえ。

Q4. うちが定義に当てはまるか、どう確認すればいい。

特殊な事情がなく、二人で合意した性交や触れ合いが1か月以上なく、続きそうなら、定義上は当てはまる。ただ、当てはまるかより、二人がつらいかを優先して考えてくれ。

まとめ|「みんなそう」は安心材料で、答えじゃねえ

冒頭の問いに戻る。最後に夫婦でしたのがいつか思い出せなくても、お前だけじゃねえ。婚姻関係にある人の約半数が、調査の上では「1か月以上ない」側にいる。だが、そこで止まるな。決めるのは数字じゃなく、二人が今の状態をどう感じているかだ。

  • 婚姻関係にある人のレス割合は、2004年31.9%から2016年47.2%へ上昇
  • 年代が上がるほど高く、30代でもう約半数(2020年・全体)
  • 誘うのは男が多数派で、女性の68.4%は気乗りしないのに応じた経験がある
  • 物差しの違う数字を混ぜて比べない
  • 現在地は、判断フローで「納得/片方だけつらい/体の症状/産後/離婚」から選ぶ

今日やること。判断フローの表で、自分たちが一番近い行を一つ決めろ。それがパートナーと共有できるなら、「この記事読んだんだけど」と、数字の話から入るのもいい。責める材料じゃなく、共通の資料にするんだ。

参考にした公的資料

最終確認日:2026年10月

関連:夫婦・カップルの悩み一覧/悩みから探す

ここから先は、こっちだ

数字で現在地が分かっても、二人の話し合いが済むわけじゃねえ。気持ちを切り替えたい夜の入口が欲しいなら、ここにある。

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