香川県琴平町の金刀比羅宮(こんぴらさん)の参道に広がる芝居町は、江戸時代の一大聖地巡礼ブーム「こんぴら参り」が生んだ、芸能文化の宝庫だ。この記事では店の利用方法や料金には一切触れず、琴平の芝居町がどのような歴史を歩んできたのかを解説する。
琴平・金毘羅の芝居町とは
江戸庶民の憧れ「こんぴら参り」が生んだ門前町

江戸時代、金刀比羅宮は伊勢神宮と並ぶほどの人気を誇る参拝先で、「一生に一度は金毘羅参り」という言葉が生まれるほど、全国から多くの庶民が訪れる一大聖地だった。船乗りたちの海上安全の神様としても篤く信仰され、遠く離れた土地からも大勢の参拝客が集まったと伝えられている。
参拝客をもてなした芝居町の賑わい
多くの参拝客が長旅の疲れを癒やし、娯楽を楽しむ場として、金刀比羅宮の参道周辺には芝居小屋や茶屋が次々と作られていった。これが「芝居町」と呼ばれる賑やかな門前町を形成し、参拝だけでなく娯楽も楽しめる一大観光地として発展していった。
琴平・金丸座 年表
「一生に一度は金毘羅参り」と言われるほど、全国から参拝客が訪れる一大聖地になる。
参拝客をもてなす芝居小屋や茶屋が門前町に次々と作られていく。
現存する日本最古の芝居小屋が、こんぴらさんの参道近くに建てられる。
歴史的価値が認められ、保存すべき建造物として国から指定を受ける。
現役の芝居小屋として、今も本物の歌舞伎が上演され続けている。
日本最古の芝居小屋「金丸座」の誕生
1835年(天保6年)、芝居町の中核として建てられたのが「金丸座(旧金毘羅大芝居)」だ。現存する芝居小屋としては日本最古とされ、当時の歌舞伎興行の様子を今に伝える貴重な建築として知られている。廻り舞台や花道、桟敷席など、江戸時代の芝居小屋の構造をほぼそのまま残している点が大きな特徴だ。
国の重要文化財に、そして今も使われ続ける現役の劇場
金丸座は1970年、その歴史的価値の高さから国の重要文化財に指定された。単なる保存展示物ではなく、現在も実際に歌舞伎公演が行われる「現役の劇場」であり続けている点が、他の歴史的建造物とは一線を画す特徴になっている。
「四国こんぴら歌舞伎大芝居」で今も息づく芝居町文化
1985年以降、毎年春に「四国こんぴら歌舞伎大芝居」として、著名な歌舞伎役者たちによる本格的な公演が金丸座で行われている。江戸時代さながらの芝居小屋で本物の歌舞伎を楽しめるとあって、全国から多くの観客が訪れる人気の催しになっており、かつての芝居町の賑わいを今に伝えている。
まとめ
琴平の芝居町は、江戸時代の一大聖地巡礼ブーム「こんぴら参り」を背景に、参拝客をもてなす娯楽の町として発展してきた。1835年建設の「金丸座」は日本最古の芝居小屋として国の重要文化財に指定されながら、今も現役の劇場として歌舞伎公演が行われ続けている、全国でも珍しい「生きた歴史的建造物」だ。
よくある質問
Q. 金丸座は今も見学できますか?
A. はい、公演がない日は内部を見学できます。舞台機構なども間近で見ることができます。
Q. 「四国こんぴら歌舞伎大芝居」とはどんな催しですか?
A. 1985年以降毎年春に開催されている歌舞伎公演で、著名な歌舞伎役者が金丸座の舞台に立つことで知られています。

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